DVD ウルトラセブン Vol.2 [ウルトラセブン、危機一髪]
誰がなんと言おうと、私はウルトラセブンを見続けるし、感想を書き続けることを誓うよ。全話レポ(2)、戦闘準備開始だ!
![]() | DVD ウルトラセブン Vol.2 ハピネット・ピクチャーズ このアイテムの詳細を見る 第五話「消された時間」 第六話「ダーク・ゾーン」 第七話「宇宙囚人303」 第八話「狙われた街」 |
◎第五話「消された時間」
登場星人:ビラ星人
【ストーリー】
「地球の頭脳」とも称されるえら〜い人・ユシマ博士が、地球防衛軍基地を訪問。博士が開発した"ユシマダイオード"を基地レーダーに設置する。実は、博士はビラ星人にあやつられて、基地内部に混乱をもたらすため送り込まれたのであった。得意の透視能力で、企みを看破したダンではあったが、ユシマ博士から、逆にダンこそが宇宙人のスパイであると糾弾され、独房に閉じ込められてしまう。
基地レーダー不調の隙に乗じて、ビラ星人の大船団が侵略行動に出る。ダンは、セブン(地球人サイズ)に変身すると、独房の檻をあっさり捻じ曲げて脱出。ビラ星人との戦いにおもむく。だが、独房破壊の弁償はとくに行わなかった。
【こめんと】
ダン、やけにあっさり独房に監禁される。ウルトラ警備隊は、いつも仲間として活動を共にしているダンよりも、初めて会ったユシマ博士の言葉を信用したのだろうか? それは違うはず……。
そこで、私は考えた。キリヤマは、ダンの正体がセブンだということ、また、わけあってその正体を伏せているということに、うすうす勘付いているのではないだろうか。しかし、ダンがユシマ博士の秘密を暴くのに使った透視能力は、普通の地球人にはないものであり、この点を突けば、ダンが宇宙人であるという事実が、ばれてしまう。タイミングも悪い。ダンが宇宙人なのは本当だし、解釈の仕方によってはウルトラの星から来たスパイと受けとられなくもないだろう。その辺の追求を逃れるため、キリヤマは一旦ダンを独房に入れるという処置をとったのではないか。どうなの?
地球の防衛に宇宙人が力を貸しているということを、今はまだ明かすわけにはいかない段階のようだ。おそらく、ダンが荒っぽく捻じ曲げてしまった檻の件も、上層部でうまくもみ消し工作を行うことが想像される。
テレビの画面に現れてユシマ博士を洗脳するビラ星人は、ちょっとまぬけな感じが可愛くて、放送第一話「姿なき挑戦者」で、モニターからおちゃめな姿をのぞかせたクール星人を、彷彿とさせる。
◎第六話「ダーク・ゾーン」
登場星人:ペガッサ星人
【ストーリー】
アンヌ隊員の(かわいい)部屋に、突如現れたなぞの影。彼は、怪我をしていて動けない宇宙人だという。アンヌとダンは、影とお茶しながらおしゃべり……けっこう気が合うらしい♪
その頃、宇宙都市ペガッサ星から通信が入る。ペガッサ星の動力が故障し、このままでは地球に衝突してしまうため、地球の軌道をかえるよう求めてきたのだ。だが、地球人に地球の軌道を変更する技術はない……。そのことを知った途端、影は激しく驚愕する。実は、影の正体はペガッサ星人(の一人)で、地球がペガッサ側の要求を受け入れなかった場合、地球を破壊するという任務を背負っていたのだ。
ウルトラ警備隊は、やむなくペガッサ星を爆破してしまう。悲しみの影と戦うセブン……。
【こめんと】
なんでアンヌの部屋に忍び込めたのかよくわからないが、それはともかくとして、ペガッサ星人は、銀河鉄道333の車掌さんに似ている、と思う。実体が見えないが愛嬌はあり、紳士的な態度でアンヌやダンと打ちとけていた。また、地球人たちも、宇宙都市を破壊する前にペガッサ星人たちを地球にむかえいれる心づもりがあった。ペガッサ星人と地球人との間には、すばらしい友好関係が築かれる可能性もあったのだ。それなのに、相手を滅ぼさなければならないとは……。とても悲しいエピソードである。
ウルトラ警備隊は今回、自分たちの営みを守るために、ほかの星を犠牲にしてしまった。彼らの活動はあくまでも防衛の目的からおこなわれているものであって、必ずしも正義だとは言い切れない。だが、その辺を、ダン(セブン)は一時期勘違いしていたんじゃないかと思う。「宇宙囚人303」でのダンの態度は、そのあらわれだろう。
セブンとペガッサ星人がほとんど戦わずにさっと別れたのは、よかったと思う。
お気に入りのシーンは、夜の噴水。色つきでライトアップされていて、とても綺麗だ★
◎第七話「宇宙囚人303」
登場星人:キューラソ(??)星人
【ストーリー】
山中で宇宙船らしきものを発見し近づいたハンターが、宇宙怪物に襲われた。町でも、怪物がガソリンスタンドに現れ、ガソリンを満タンで自らの体に給油していくという、宇宙仰天ニュースが! ダンは、犯人の逃走手段を奪うため、山にあったスペースボニーを破壊してしまう。茂みで見ていた宇宙人が、困り果ててきょときょとと視線をさまよわせているとは知らず……。
そのころ、発信が認められていた怪電波が解読され、キュラソ星からの通信文であると分かった。文面は、キュラソ星で殺人を犯した囚人・303号が脱走したこと、凶悪犯罪者につき見つけ次第殺してほしいという恐るべきものだった。地球でガソリンを飲んでいる怪物は、303号にほぼ間違いない。ウルトラ警備隊は、303号(多分。)を殺しに!向かう。
ダンはセブンに変身するが、戦闘の必要はなし。火につつまれた303号は、自ら大量に飲んだガソリンで自爆するところだった。
【こめんと】
どうしよう……。このあたりから、私はウルトラセブンよりも宇宙人や怪獣にシンパシーをおぼえるようになってしまった!
あのガソリンドリンカーは、本当にキュラソ星の犯罪者だと言い切れるだろうか? たとえば、キュラソ星から送られてきた通信の方が嘘だったとしたら。地球人が食事をするように、彼のエネルギー源がガソリンだというだけなら、悪者だとは言えないような気がするのだ。
あくまでも仮説だが、このキュラソ星人は、何か政治的な事情があって母星から追われる身の上となり、地球に逃れた。空腹でガソリンスタンドを訪れ、エネルギー補給を行ったところを、地球人からは「襲った」と判断されてしまった……とも考えられるのである。私には、彼(か彼女)に地球を攻撃したり侵略したりする意図は、ないように見えた。
船を破壊されて帰れなくなったキュラソ星人は、困ったようにおどおどと視線をさまよわせていた。また、ガソリンを大量に飲んだあとで火に包まれてしまった姿は、とても悲しいものにも思われた。
焼かれてくるしむキュラソ星人を見ながら、宇宙に正義は一つなんだ……とおかしな独り言を言うダン。しかし、地球人にとって都合のいいことが正義で、あの悲しいキュラソ星人が悪であると、断言できるほどの材料なんてない。ダンの判断が間違っていないとは、誰にも言い切れないのである。
しかし、ここに書いた仮説は間違いであってほしいものだ。ナレーション通り、ペガッサの悲劇とは違って、キュラソ星と地球の間には友好関係が築かれてくれることを祈ろう。
◎第八話「狙われた街」
登場星人:メトロン星人
【ストーリー】
北川町で異変が起きていた。タクシーが暴走。北川町民がパイロットをつとめた飛行機は墜落。そして発砲事件。いずれも、それまで不審な点が見られなかった人間が、何の前触れもなく急に衝動にとりつかれて事件や事故をおこし、事がすむとまた突然、嵐が去ったかのようにぐったりとする。あとから話を聞こうにも、本人は暴れていた最中の記憶がない、という点でも共通していた。現場調査から基地から戻ってきたフルハシ隊員までもが、持ち前の怪力で大暴れする。ダンは、フルハシが直前にくわえたタバコに目をつけた。突然暴れだした男たちはみな同じ、北川駅前の自動販売機でタバコを購入していたのだ!
めずらしく私服で北川町入りしたダンとアンヌは、張り込みと尾行とデートを同時決行する。そんなことなど予期していたメトロン星人は、古いアパートにダンを誘い込み、畳にどっかとあぐらをかいて話しこむ。銃を持ったままなのに、つられて腰をおろしてしまうダン。前代未聞の宇宙人ちゃぶ台トークが拝める鬼作だ。夕焼けをバックに、一瞬にして勝負がきまってしまう戦いの場面は、あまりにも強い印象を残す。
【こめんと】
凝ってるんだかいないんだか分からない、妙なところで笑いを誘い、妙なところが美しい……。この独特の映像世界は、セブンファン以外にも見てもらいたいような、激烈な磁力を秘めている。思いいれたっぷりの第八話。
七話目までとは明らかに異なるカメラワークに、のっけからぐいぐい引きよせられてしまった。車はわざわざ水たまりに突っ込んで、泥水をはねあげながら走るし、人の顔は役者の肌状態がばれるほどのアップで撮られる。そうかと思えば、隊員たちの会話はシルエットのみで表現されたり……。昭和のにおいのする工場町で、それも年季の入ったアパート(和室)に宇宙人が潜伏しているというはちゃめちゃさ、どことなくぬかみそくさい映像が癖になる。あとは、緊張感がぐっと高まるようなシーンのバックに、穏やかなクラシックが流れるというアンバランスさが、かなりツボに入った★ メトロン星人は特殊な声帯をしていて、喋りながら同時にメロディを発することができるんだろうか?
メトロンちゃんは、異様に鮮やかで色使いが激しいボディとは裏腹に、声だけ聞くとけっこう渋くていい感じだ。「何なら、アンヌ隊員も呼んだらどうだい」…このせりふ、妙に訳知り声だった。
このDVDでは、「消された時間」を除くと、ウルトラセブンの戦闘時間が少ない話ばかりが続く。ペガッサ星人をあえて深追いしなかった『ダーク・ゾーン』や、宇宙船から脱出するためだけに変身した『宇宙囚人303』、そして最後を飾ったのが、一瞬にして勝負がつく『狙われた街』である。戦闘シーンが短いと地味になりがちなところ、この『狙われた街』はけれんみも十分にあって、不思議な撮り口で見る人をひき込んで飽きさせない。極端に短いけれど、やはり戦いの場面は圧巻だ。夕日をバックに交差する二人のシルエットが美しすぎて、笑えた。(?)
ただし、ウルトラセブンが戦う場面を見たいと思ってテレビの前に座った視聴者が、このように短い戦いで満足できたのかは疑問である。事実、『ウルトラセブン』の視聴率は、このあたりから低下の兆しを見せ始めていたという。DVD3枚目からは、逆に戦闘が長びくケースが増えている。苦戦するセブンを見るのは私にはちょっと辛いが、多くのファンは戦いに話の山場を求めていたのだ。
さらに読んでくださる方に……
●シュールなサブタイトル。
第五〜八話が収録された、DVD第2弾。いよいよ、子供向け番組とは思えないような雰囲気が漂い始める。各話タイトルを並べてみるだけでも、「消された時間」「ダーク・ゾーン」「宇宙囚人303」そして「狙われた街」……消されただの、狙われただの、非常に暗い印象を持つのは私だけではないだろう。今の番組だったら、多分、タイトルに「囚人」という言葉は使わないのではないか。
セブン製作陣の発想はどんどん裾野を広げ、「宇宙人=侵略者(敵)」という単純な図式から脱しつつあった。地球人もまた宇宙人の一種にすぎないと説くペガッサ星人。地球人と同様に、他の星人の中にも、犯罪者もいれば取り締まる側もいることを教える『宇宙囚人303』のエピソード。怪獣や星人が現れたり、セブンが登場したからといって、必ずしも戦闘の必要はない……。こうした問題を扱う以上、『ウルトラセブン』のストーリーはどんどん複雑化し、作品イメージの明度を下げてゆくことになったのだ。
この暗さは、回を重ねるにつれ顕著になっていく。表向きは子供向けの特撮シリーズとして製作されたセブンだったが、大人好みのダークな世界観を強く打ち出していくことになった。その兆候が、dvd2枚目にして既に表れているのである。
木谷梨子
2006-05-31 15:05:20 | Permalink | コメント(4) |
| ■ うひょ | |
| ついに、メトロンちゃんですね。 私も、もう一度メトロンちゃんを見直して 心してまっております! | |
| ぴ (2005-08-17 03:11:58) |
| ■ NO TITLE | |
| ついに、メトロン★人現る! です。(「ちゃん」付けが伝染ってるぞ…?) 心してかかりましょう! ちゃぶ台を用意し、必ずきっちりと正座してご鑑賞下さい。 | |
| 木谷梨子@管理 (2005-08-17 21:16:54) |
| ■ NO TITLE | |
| ユシマダイオードを出せ! 出ーすーのーだ! | |
| matsui takashi (2006-01-16 20:39:27) |
| ■ すみません | |
| 全然出してなくて……。 時間を見て更新したいとは思っています。 | |
| 木谷梨子 (2006-05-04 23:32:50) |




