タイピングマシンガン [アルバイト社員、危機一髪]
![]() 画像縮小版で、写りがよくわからないのが残念。 ちょっと撮ってみたら光が綺麗に入ったんだけど…。 | ※こんな流れが、彼女にとって一瞬面白くなかったとしても、無理はない。彼女と私とでは、タイピングの馬力が完全に違っているからだ。私が「こちょこちょこちょ……」とキーボードをくすぐる間に、向こうは「ずどどどどどんどーんどどーん」となだれ撃っている。それが、私ごときで誉められていては。 彼女は「前はMachineだった!」と語った。すごいぞマシン☆★☆ 機械のように正確ということか。 レベル名は更新されており、Machineというレベルは昨年の表記なので、今は使用されていない。 |
MachineとThunderとではどちらが上か、耳で聞いてもちょっと分からないだろう。実際にはThunderが下なのだが、機械を感電させるいかずちの方が強い印象を与えなくもない。なので、「木谷さんThunderだって! Machine以上だ!」と先走る声が、業務ルームをめぐり始めてしまった。きまりが悪くなり、「Machineの方が速いんですよ〜!」と、とりなす私。タイピングマシン娘、白目の部分が ぎら☆ と光っている。少々不機嫌そうに見えたのが、気のせいだといいのだけど。
要は火がついたということか。ほどなくして、彼女自身も腕試しタイピングを開始。凄まじい音を立てて、鍵に打撃攻撃を加えた。その時の彼女の勢いは、マシンではなくマシンガンと呼びたい。
数分後、彼女の周りに小さな人垣ができていた。思いのほか簡単にThunderを叩き出した彼女は、その他にも、Ninja、Professorといった、もっと上のレベルを連発。私もそのディスプレイを覗き込み、すごい、すごいと声を上げることになった。何だか爽快だったのだ。人が完全なビギナーズラックで出したレベルを、実力そのものでいともあっさりと振り切っていく光景というのが。
感嘆する一同の円の中で、彼女は満足そうな笑みを浮かべていた。
ネット仲間と懇意にしていることをほのめかせる彼女は、かなりのPCの使い手。毎日ネットしてそうだ。それに較べて私は、レンタルのblogをちょこまかいじくっているだけで、カスタマイズすらおぼつかない。自宅PCのメールソフトを一度も使ったことがないし! 実は、毎日会社でPCを見ているので、家でまであんまりやると、「うぇっ」と吐き気がしてくるのだ(職業病?)。そんなゲロ子ちゃんと同レベルではおかしかろう。
と思っていたが、3日練習したら、

きむち、ちきんらいす、すいぎょうざ…。いい結果を出すには、食い意地を利用するのも手!(なまくらアドバイス)
私もNinjaやCometを結構出せるようになっていた。あれ? という感じ。勿論、ちょっとさぼれば元のB、C組に落ちるのだろうが、一時的とは言え、慣れればこんなものなのか。
拍子抜けすると共に、不思議な気がした。隣や向かいや背後から、ど迫力で轟いてきた、壮絶なタイピング音。あれだけの音が出るということは、とっくにレーザー砲級や神の手レベルに達しているタイピストがいるのだろうか? だが、そんな声は一向に聞かれない。入力音の凄い人が早いとは限らないということか?!
もしや、私の腸をさんざん縮み上がらせる、あの「ずだだだだだだ」も「どががががが」も「めっきめきのどーん」も、そんなに気にする必要はなかったってことでは……? 自分が遅いと思い込み、なるべく急いで、かなり焦って打ち込んでいた私は、安心するよりもガクーリと来る方が大きかった。今まで勝手に神経つかって、背中を冷や汗だくにしていたのだ。私の体内に水分を返せ!
しかし、そうなると別の心配が。
ふと嫌な予感がして、とりあえず、職場の人には当面伏せておくことにした。リーダーには、恥じることのない100点のThunderを出しておいた。どのみち、来月の提出日にはばれてしまうのだけど。いや、それまでにはまた腕がなまるのかもしれない。
私の中では、早打ちに慣れた方が仕事がはかどるのでありがたいが、外野の人間関係というのはとかく厄介なものである。仕事ができてもできなくても、問題になる時はなる。何か面倒が起きなければいいのだが……。
木谷梨子
2005-09-25 14:31:53 | Permalink | コメント(0) |
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